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鈴木社会保険労務士事務所TOPへ > 賃金・割増賃金編 > 会社立替分の社会保険料を賃金から控除できるか?

会社立替分の社会保険料を賃金から控除できるか?

病気休職期間中など、給与の支払いはないが社会保険料が発生する際に、従業員負担分の社会保険料の扱いをどうするかというのは、たびたび出てくる案件です。


この場合、休職発令を行なうと同時にその間の社会保険料や地方税などの取り扱いについて、しっかりと従業員に通知しておくことが必要なのは言うまでもありません。そこで、従業員が職場復帰したあと、賃金から控除するという扱いを選択した場合に、労働基準法上の扱いはどうなるでしょうか?


まず、労働基準法には「前借金相殺の禁止」という規定があります。従業員にとって休職期間中の社会保険料等は、一時的に会社から借りている状態になっているわけですから、「前借金」と言えるかもしれません。


しかし、労働基準法で相殺を禁止しているのは、労働することが条件となっている場合です。つまり、「お金を貸してやるから俺のところで働け」という場合の前借金のことを言っているのであって、身分的拘束を伴わない場合はこの規定に抵触はしません。現代ではなかなか聞きませんが、労働基準法ができた当初は強制労働的な扱いもあり、こうしたものに制限をかけた規定となります。


したがって、休職発令の際に、①復帰後の賃金から控除すること、②控除の際の分割方法、③復帰後、控除が終わる前に退職した場合の扱い、などをしっかり決めておけばよいと思います。


なお、所得税や地方税、社会保険料など法令に定めがある場合と若干の例外を除いて、従業員にその都度同意をとらずに賃金からある金額を控除する場合は、労使間で賃金控除協定を結ばなければなりません。たとえば、労働組合費や社宅費などを控除する場合は、この協定が必要です。また、今回の事例のような、本来その月の給与で控除すべきもの以外の社会保険料などについても、この協定に定めることが必要となってきます。この協定は、労働基準監督署に届け出る必要はありません。



投稿者 鈴木社会保険労務士事務所 : 2006年03月08日


所長 鈴木達朗
特定社会保険労務士  鈴木達朗
はじめまして。
川崎市、横浜市、東京都を中心に活動する社会保険労務士です。
新規設立会社のサポートから中小企業の労務管理業務まで、豊富な実務経験があります。
また、労務問題に強い特定社会保険労務士として、規模を問わず多業種の企業の顧問として活動中です。
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