社会保険や労働保険の加入要件

会社を設立したり従業員を雇用したりすると
社会保険や労働保険のことがついて回ります。

 

会社規模による違いもありますが、
このページでは

  • 会社設立の社会保険と労働保険をどうするか
  • 誰を何の保険に加入させるのか

に焦点を絞り、
実務上迷いやすいポイントを整理しています。

 

なお、会社の業種や年齢によって
考え方や対応が異なる部分がありますが、
以下の記載は一般的なケースを想定した記載としていますので
ご了承ください。

 


会社設立時の社会保険と労働保険の考え方
 

社会保険とは、
健康保険・厚生年金保険」の総称です。

 

労働保険とは、
「労災保険・雇用保険」の総称です。

 

会社設立のマニュアル等には、
「社会保険や労働保険への加入手続きが必要」
と書いてある場合があります。


しかし、全ての会社において
手続きをしなければならないわけではありません。


 

  • 役員報酬を支払うのか
  • 週何時間働く従業員を雇用するのか

基本的にはこの2点によって変わると考えてください。

 


社会保険に加入しなければならない場合
 

社会保険に加入しなければならないのは、
以下のいずれかに該当する場合です。

  • 社長に役員報酬を支払う場合
  • 常勤取締役に役員報酬を支払う場合
  • 週30時間以上働く従業員を雇用する場合

​※「週30時間以上」というのは、
正式には「所定労働時間が正社員の4分の3以上」というのが正しいですが、
分かりやすくするためにここでは「週30時間以上」と表記しています。

 

基本的には1人でも該当する人がいれば、
社会保険に加入する必要があります。
社長1人のみでもです。

 

逆に言うと、
以下のいずれにも当てはまる場合は
会社を設立しても社会保険に加入する必要はありません。

 

  • 誰にも役員報酬を支払わない場合
  • 従業員は週30時間未満で働くパートのみの場合

 

なお、社会保険に加入する必要がない会社にも、
年金事務所から

「厚生年金保険・健康保険の加入状況にかかる調査票」

「厚生年金保険・健康保険の加入について」

というような加入手続きを促す文書が届く場合があります

 

その場合は、加入対象ではない旨をしっかり示さなければなりません。
場合によっては、財務資料等の提出を求められることもありますので
しっかり対応しましょう。

 


労働保険に加入しなければならない場合
 

労働保険とは労災と雇用保険のことですが、
どういう人を雇用するかで加入要件が異なります。

 

<労災保険の加入が必要な場合>

  • 社員でもアルバイトでも、従業員を1人でも雇用する場合

加入要件はこれだけです。
とにかく1時間でも働く人を雇うなら
労災保険に加入しなければなりません。

 

<雇用保険の加入が必要な場合>

  • 週20時間以上働く従業員を1人でも雇用する場合

正社員・アルバイト・パートなどの
雇用形態にかかわらず、
「週20時間以上」という基準だけで判断します。

 

つまり、
「週20時間以上働く従業員を雇用する」
場合は、労災保険と雇用保険の両方に加入することになります。

 

 

なお、

  • 従業員が同居の親族(例えば配偶者)のみの場合
  • 従業員が取締役のみの場合

については
原則として両者とも労働者扱いをしないので、
労働保険への加入はしなくて大丈夫です。

 


誰を何の保険に加入させるのか
 

次は、形態別に加入させるべき保険を整理していきます。

 

<社長>

・役員報酬を支払う
 →社会保険に加入

・役員報酬を支払わない
 →社会保険にも労働保険にも加入しない


 

<取締役>

・役員報酬を支払う
 →社会保険に加入

・役員報酬を支払わない
 →社会保険にも労働保険にも加入しない

 

<非常勤取締役>
※全く経営に関与しない人

・役員報酬を支払う
 →社会保険には加入しない

役員報酬を支払わない
 →社会保険にも労働保険にも加入しない

 

<正社員>

→社会保険と労働保険に加入する

 

<週30時間以上のパート等>

→社会保険と労働保険に加入する

 

<週30時間未満のパート等>

→社会保険と雇用保険は加入しない
→労災保険は加入する

 

 

なお、労災保険は個人ごとの加入手続きは不要となっています。
会社として労災保険の加入手続きをしておけば、
何時間働くかに関係なく、全員自動的に対象となります。

 

社会保険や労働保険の加入については

  • パートだから加入しなくてよい
  • 試用期間中だから加入しなくてよい
  • 5人未満だからまだ加入は不要

のような誤解はよくあります。
試用期間中も原則加入です。
加入させるタイミングも含めて
しっかり確認するようにしましょう。

 

社会保険適用拡大について

ここまでの内容で、

「あれ、パートでも週20時間以上なら社会保険の対象では?」

と思った方もいるかもしれません。
実はこれは、従業員規模によって取扱いが異なります。

 

現在、社会保険適用拡大という名の下で、
社会保険に加入させる対象者の範囲を広げる取り組みが進んでいます。

  • 従業員数51人以上:2024年10月~
  • 従業員数36人以上:2027年10月~
  • 従業員数21人以上:2029年10月~
  • 従業員数11人以上:2032年10月~
  • 従業員数1人以上:2035年10月~

このようなスケジュールです。
従業員規模に応じて、該当する時期から

  • 週20時間以上
  • 雇用見込が2ヶ月超
  • 学生でない

​のすべてに該当する人を社会保険に加入させなければなりません。

 

そのため、会社設立当初に上記従業員数に該当しない会社は、
「週30時間未満のパートは社会保険に加入させない」
という取り扱いで、原則として問題ありません。

 

なお、ここでいう「従業員数」は、
本来社会保険に加入すべき役員や正社員のほか、
週30時間以上(正社員の4分の3以上)のパート等を合算した人数です。
週30時間未満のパート等は除いて考えます。

 


社会保険はどこで加入手続きをするか
 

社会保険手続きの窓口は、
管轄の年金事務所となります。

 

しかし実際の手続きは、
「年金事務センター」にて行います。

 

年金事務センターは窓口が無いため、

  • 郵送
  • 電子申請

のいずれかで手続きを行います。

 

会社としての新規加入をする場合は、

  • 新規適用届
  • 資格取得届
  • 被扶養者異動届(扶養家族がいる場合)

が主要な手続きとなります。

 


労働保険はどこで加入手続きをするか
 

労働保険手続きの窓口は、
管轄の労働基準監督署とハローワークとなります。

 

いずれも、

  • 窓口
  • 郵送
  • 電子申請

のいずれかで手続きを行うことができます。

 

<労災保険への加入>

会社としての労災保険への新規加入をする場合は、

  • 保険関係成立届
  • 概算保険料申告書

を労働基準監督署に提出します。
従業員ごとの加入手続きというのはありません。

 

<雇用保険への加入>

会社としての雇用保険への新規加入をする場合は、

  • 適用事業所設置届
  • 雇用保険資格取得届

をハローワークに提出します。
会社自体を事業所登録する手続きが設置届、
従業員を雇用保険に加入させる手続きが資格取得届となります。

 


社会保険や労働保険の新規加入手続き代行について
 

当事務所では、社会保険や労働保険の手続きを代行することができます。
顧問契約を結ばなくても、

スポット対応も可能です。

 

  • 誰を何に加入させるべきか
  • 揃える資料や情報は何が必要か
  • 扶養家族がいる場合はどうすべきか


についてご案内し、
申請書類の作成から提出まで
一貫して対応いたします。

 

当事務所とメールでやりとりするだけで
あとは待っていれば手続きが完了する
ので
事務的な負担を大幅に軽減することができます。

 

 

費用は以下の通りです。
 

●社会保険新規加入手続き

 55,000円(税込)
 ※1名あたりではなく、加入者5名分まで含んだ料金
 

●労働保険新規加入手続き

 55,000円(税込)
 ※
1名あたりではなく、加入者5名分まで含んだ料金
 ※労災と雇用保険の両手続きが含まれます

 

●労災保険のみの新規加入手続き

 27,500円(税込)
 ※雇用保険加入対象者がいない場合です

 

 

なお、社労士顧問契約を同時にお申込みいただく場合は
上記料金を40%お値引きしています。


初めて顧問社労士を検討する方へ
(社労士との顧問契約のイメージを説明しています)
 


分からないことがあればご相談ください
 

「ウチの場合はどうなるんだろう」

「どのタイミングで動けばいいのか」

「保険料はどれくらいになるのか」

「副業で法人を設立した場合はどうなるか」

「依頼した場合の費用はどれくらいかかるのか」

 

社会保険や労働保険の加入のことで悩んでいる場合は、
おそらく、専門家である社労士と一度話をすると
スッキリすると思います。

 

手続きの代行を依頼するかどうかは決まっていない段階で
上記のような質問は勿論、
不安に思っていることを何でもご相談ください。

無理な勧誘や契約の強要は一切しませんのでご安心ください。

 

分からないことは専門家に聞いてしまうのが
解決までの早道です。

 

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